大学生がAI(GPT-3)で作った偽記事がニュースサイトで1位になった!

AIのイメージ図

 

カリフォルニアの大学生、リアム・ポーがオープンAIが開発した言語モデル「GPT-3」を使って作成された偽(ニセモノ)ブログ記事が、ハッカー・ニュースで1位を獲得した。

このブログ記事は単純な手法を使い、「ほんの数時間」で記事を作成したという。

 

洋一郎です。

すごいニュースをMIT technology reviewで見つけました。

ニセモノ記事が1位?

こちらです。

それは楽しい実験のはずだった。だが、偽ブログに投稿したたった1本の偽記事が、ソーシャル・ニュースサイト「ハッカー・ニュース(Hacker News)」のランキングで1位を獲得してしまった。ポーのブログ記事が完全にAIによって生成されたことに気づいた人はほとんどいなかった。それどころか、このブログを「購読(Subscribe)」した人までいた。

参考:MIT technology review

 

AIを使ってニセモノニュースを作り、それが1位になる。

我々アフィリエイターは、これを羨ましいと思うかナンセンスと思うか意見が分かれるところですね。

 

自動記事作成ソフトなどもありますが、そのほとんどはランキング1位にはなれません。

Googleに依存しているSEOでは、簡単に弾き飛ばされてしまいますから。

しかし、このGPT-3はそのアルゴリズムをすり抜け、1位になったということでしょうか。

 

Googleも当然AIを導入しているでしょうから、これは、AI対AIの戦いに近いかもしれません。

 

アメリカでは、ハッキングをAIで実行させる競技までやっている時代ですから、言語の世界でもこのようなことがあっても不思議ではありません。

 

今後は文章作成、記事作成はAI導入じゃないと太刀打ちできないかもしれません。

 

恐るべし「GPT-3」

彼が使用したAIは、GPT-3と言われる言語生成AIツールです。

GPT-3はサンフランシスコを拠点とする非営利の研究機関、オープンAI(OpenAI)が開発した最新かつ最大の言語AIモデルだ。オープンAIは7月中旬から一部の開発者を対象にGPT-3の提供を始めた。昨年2月、オープンAIはGPT-3の旧バージョンのアルゴリズム、GPT-2で注目を集めたが、悪用への懸念から公開を保留すると発表した。この決定に対しては即座に反発の声が上がり、研究者たちは愚かな行為だとオープンAIを非難した。その後、11月にオープンAIは立場を一転、「現時点では悪用に関する確実な証拠は見つかっていない」としてGPT-2を公開した。

参考:MIT technology review

このように、すでに世界ではAIを使った言語生成や文章作成がオープンで使用できる状況になっています。

 

この大学生、ポー君?も2週間ぐらいで、ささっと操作し記事を作ったようです。

多くの編集をしなくて済むようなコンテンツを生成するには、GPT-3の長所と短所の理解が重要だった。「(GPT-3は)心地よい文体の文章生成には長けていても、論理的、合理的な文章はあまり得意ではないんです」。そこでポーは、「生産性」や「自己啓発」といった、厳密な論理を必要としない人気のブログ・カテゴリーを選んだ。

参考:MIT technology review

 

PCを普段から操作し、サイトを見ている人は、この辺の「感覚的なモノ」がわかっているので、「厳密な論理を必要としない人気のブログ・カテゴリ」を選んだんですね。

 

恐るべしポー君!

そしてGPT-3!

 

我々、アフィリエイターもAIを導入した記事作成ツールが登場したら、生身の人間が書いた記事も吹っ飛ばされるかもしれません。

 

血の通った「記事」なんて言ってられません・・・。

 

懸念事項は重要

やはり懸念事項もある、と記事は言っています。

専門家にとって、このような言語生成アルゴリズムは長年の懸念事項だ。オープンAIが最初にGPT-2を発表して以来、こうしたアルゴリズムは悪用に対して脆弱なのではないかという推測が飛び交ってきた。オープンAIはブログ記事で、このAIツールがデマの大量生産機として兵器化される可能性について詳細に言及している。ほかにも、関連キーワードを詰め込んだ、グーグルの検索結果を操作する目的のスパム記事を大量生産するために利用される可能性を懸念する声も上がっている。

参考:MIT technology review

 

一番の懸念は、「アルゴリズムは悪用に対して脆弱」という所ですね。

 

そして最後の部分、「関連キーワードを詰め込んだ、グーグルの検索結果を操作する目的のスパム記事を大量生産するために利用される可能性を懸念」、これは当然のことでしょう。

当然、Googleも対抗措置を講じるはずです。

 

もうここまできたら人間の考える領域ではありません。

 

AI対AIの時代到来です。

 

そして、もっと進化すると、AIが「これは○○AIソフトで書かれた記事です」、と分析する時代がくるかもしれません。

AIの作ったコンテンツは・・・。

コンテンツに関しても記事にあります。

ポーは、実験はごくありふれたものとしながら、やはり厄介な代替手段も示してもいると話す。それは、人々がこのツールを使ってクリック数を稼ぐためのコンテンツを大量に作り出すかもしれないということだ。「(AIを使った記事生成の)参入障壁がとても低くなり、(クリック数は稼ぐが)凡庸なブログ記事が大量に作られる可能性があります。オンライン・コンテンツの価値は大きく下がってしまうと思います

参考:MIT technology review

 

まさにこの記事の通りですよね。

つまらない記事がたくさん出来上がって、それが1位表示され、次から次へと入れ替わり記事が乱立する。

今でもその状況は発生していますが、さらに混乱するかもしれません。

 

ネット上の情報はニセモノばかりになり、自分の目で確かめたものが一番正しいという世界になるかもしれません。

 

AI記事作成ツール、今後もモニターしていきたいと思います。

 

洋一郎でした。

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